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【不定期】TRPGシステム解説 第2回


はお。こいるです。

中々新しいシステムを購入する機会が無くて書けませんでしたが、お久しぶりのシステム解説。

今回は「初音ミクTRPG ココロダンジョン」です。

続きからどうぞ。

初音ミクTRPG ココロダンジョン」は簡単に言うと、

「場所は現代日本。人の持つココロのウタを狙う怪物オトクイが作り出すココロダンジョンを、オトダマが見える存在オトダマ使いとなって踏破する」

という内容になっております。

敵は「オトクイ」という存在で、人に憑り付き「ココロのウタ」と呼ばれる命の根源を捕食して成長します。ココロのウタを捕食され続けた人間は衰弱し、最終的には死に至ります。

イメージとしては、少々毛色が違いますがプリキュアシリーズが近いでしょうか。弱った心に住み着くオトクイを、心の中に入れる少年少女達が浄化するといった感じですね。

このゲームの売りはもちろん名前の通り、初音ミクや他のVocaloidと一緒に冒険できる点でしょう。

初音ミク達は「オトダマ」と呼ばれる歌の精霊として扱われ、オトダマを見ることが出来る人間はPCたち「オトダマ使い」だけです。

オトダマ使いが「ナンバー」と呼ばれるスキルを使用することでオトダマは歌い、様々な効果を得ることが出来ます。攻撃や援護といった部分ですね。

またある特定の条件を満たすことで「ハーモニー」を奏でることが出来ます。これは他の人の判定によって得られた「ネイロ」というリソースが自分のキャラクター固有の色と合致した時に宣言でき、さらに達成値を上乗せすることが出来るシステムです。

このシステムのお蔭で、PC1人の判定ではなく協力して判定に成功するということになり、プレイヤーに一体感が生まれる事でしょう。

判定ルールは「神話創生RPG アマデウス」とほぼ同じ、能力値に応じたダイス数を振り1個を選択して達成値に。他の1個をムードダイスとして前述のネイロへ変換する形となります。

サイコロの目を計算しなくていいこのシステムは、初めてTRPGに触れるプレイヤーが感覚的に分かりやすく、慣れたプレイヤーとでも平等の活躍の機会が見込めます。

シナリオはオープニング、ミドルでの判定を数回、クライマックスという流れで行われ、時間をかけることなくプレイする事に特化した作りとなっています。

クライマックスではボス1体との対決になります。道中の判定に成功していれば5つあるボスの攻撃をそれぞれ看破できるといった具合。

それぞれの攻撃には耐久度が設定されており、攻撃で耐久度を減らすことで手番を潰すことが出来ます。耐久度を減すと付随してボスのHPの削れていき、HPを削りきれれば無事にシナリオクリアとなります。

また前述のナンバーやシナリオ名にはVocaloid曲が、ボスのスキルやシナリオ途中の情景描写にはシナリオ名の曲の歌詞が使われます。

このため、曲を聴く→インスピレーションの流れでシナリオを作りやすいというメリットがあります。またはこの曲でシナリオが作りたい、といった事でシナリオを組み立てる、といった具合でもシナリオが作れます。

Vocaloid曲の大半はラブソングなので、色恋沙汰に寄ったシナリオが多くなりそうですけどそこはご愛嬌。もちろん歌詞から想像を膨らませてラブソングから違うシナリオへ持って行ってもいいでしょう。

それでは続いて注意点。

前述のとおり、サイコロの出目計算をオミットしているため他の一般的なTRPGとは毛色が異なります。そのため既存システムに慣れた方は物足りなく感じるかもしれません。

また判定が実質1Dかつリソース用の判定1Dといった具合になるため、非常に運の要素が大きくなります。運の要素が大きくなるという事は、慣れた人でも初心者でも運が良ければ楽勝でクリア出来てしまいますし、運が悪ければあっさり全滅します。これを緊張感と取るか、タダの運ゲーと取るか、考えが分かれる所でしょう。

また大前提として、Vocaloidについてある程度の知識を持っていた方が楽しめます。そのため身内ネタになりやすいという弊害もあり、曲を知らないプレイヤーが蚊帳の外になってしまわないよう注意が必要ですね。

総評としては、TRPG経験者に進んでお勧めできるシステムではないが、Vocaloidを知っていてTRPGはあまりやったことがない人を誘うには適したシステム、といった所でしょうか。

シナリオ自体は短時間で終わることが出来るので、足りない分はVocaloidへの愛で補いましょう!


今回の解説は以上となります。また次の機会にお会いしましょう。では。
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